クラス持ち上がり制の園のメリット・デメリット
年を越すと、あっという間に年度末が近づき、次年度のクラス配置が気になる頃ですよね。
現在クラス担任をしている方は、今年度と同じ子どもたちを担任する「持ちあがり」を希望する方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、担任を継続する「クラス担任持ちあがり」についてのメリットとデメリットを紹介していきましょう。
持ちあがり担任のメリット
・子どもの特徴を把握している
好きな遊びや得意なことなどをすでに把握しているので、一人ひとりに合わせて保育を進めていくことが可能です。
子どもたちからしても、担任が変わらないことで不安になることなくスムーズに新学期を迎えることができますね。
・保護者との関係を築きやすい
新年度は子どものことも、もちろん気になりますが保護者と信頼関係を築けるかと心配になることも多いのではないでしょうか。
持ちあがり担任の場合は、1年間かけて保護者とやりとりをしていることもあり、すでに信頼関係を築いていて「先生がまた担任でよかったです」と嬉しい言葉を頂くこともあります。
保護者の立場からしても子どもの成長や発達で悩んでいる際に、子どものことをよくわかっている先生になら相談しやすいという場合もあることでしょう。
・今後の計画が立てやすい
次年度の担任に子どもの成長や発達段階、家庭状況などを詳しく次の担任に引き継ぎは行いますが、持ちあがりの場合には引継ぎが必要ありません。
「〇〇ちゃんは、得意な縄跳びでもっと自信をもってもらおう!」「〇〇くんは活動の切り替えが苦手だから、早めに声をかけよう」というように前年度の様子を踏まえて今後の課題や保育方針を立てやすくし、継続した保育を行うことができます。
・精神的負担が少ない
持ちあがりでクラス担任するということは、子どもや保護者だけでなく保育者にとっても精神的負担が少ないといえるでしょう。
新担任の場合には名前を覚えることから始まり、前年度の担任から引き継ぎを受けるため覚えることがたくさんあります。
持ちあがりをすることで、引き継ぎの時間を設けずに保育計画を考える時間や製作物の作成時間に充てられるのは保育者にとって大きなメリットですね。
持ちあがり保育のデメリット
・保育方針が偏ってしまう場合がある
継続した保育計画を立てられるメリットがある反面、保育方針が偏ってしまうこともあります。
園の保育方針の基に保育をしていることは大前提ではありますが、保育者も得意不得意があります。
今年度は体を動かことに注力していたけれど、次年度の先生は製作が得意だから作る楽しさを感じることにも注力できるとなれば、子どもたちも様々なことをバランスよく経験できます。
担任が変わり新しい刺激を受けることも、子どもたちにとっていい影響を与えることでしょう。
・持ちあがるからこそ悩むことも
子どもや保護者のことをよく知っているからこそ、負担に感じる場合もあります。
例えば一番悩みやすいのは「保護者対応」です。
以前にクレームがあり対応が難しいと感じたことがある場合には、引き続き担当することを負担に感じてしまうこともあります。
保護者と一度距離を置きたいと思っても、担任継続の場合には今後も関わる機会がたくさんありますので、対応に困った時には1人で抱え込まずに必ず先輩や周りの先生に相談するようにしましょう。
まとめ
持ちあがりでクラス担任することは、保育者にとっても子どもたちにとっても精神的負担が軽減されて余裕を持って新年度の準備を進めることもできる事でしょう。
継続的な保育ができることもあって子どもたちの成長を感じることもできますが、クラス運営で悩んでいたことも継続しなければならないデメリットもあります。
持ちあがりでクラス担任を持つ場合には、メリットとデメリットを理解して他の先生の意見も取り入れていけるといいですね。