保育園での役職・役割って?
一般職では「係長」や「部長」など役職がつくことを知っている人も多いですが、実は保育園でも保育士の役職というものがあります。役職がつくことによって待遇が変わり、責任に伴い給与も反映されていきます。
今回は保育園での役職や役割について、わかりやすくお教えしていきます!
保育園で役職ができた経緯
以前は、保育園での役職といえば「園長」と「主任」のみだったものが「処遇改善等加算Ⅱ」というものが施行されてから役職名が増えました。
処遇改善等加算Ⅱが施行される前はどんなに経験やスキルがあっても、園長と主任以外は一律に「保育士」として同等の待遇だったのです。
・処遇改善等加算Ⅱとは
処遇改善等加算Ⅱとは、保育士のキャリアアップのために研修体制を確立し、技能や経験を積んだ保育士に対して賃金を上乗せするという仕組みです。
役職が少ないことから、どんなに経験やスキルがあっても役職に就けず、昇給できないという不安から離職してしまう保育士も多くいました。
そのため、国が新たに役職をつくり保育士がある一定の条件をクリアして研修を修了することで、賃金加算を受けられるよう制度を作りました。
保育園での役職や役割
保育園での役職は園長や主任といった管理職だけでなく、学年リーダーやクラスリーダー、副担任などの役職もあります。
それぞれの役割を知っておきましょう。
・園長、副園長
園長は園全体の管理を行うのが仕事です。
採用活動や人事配置といった人事管理から、園の予算計画や補助金の申請など経営管理も行います。
設備点検や給食の検食、安全管理など仕事内容は多岐にわたるため、副園長がサポートしている園も多くあります。
・主任、副主任
主任は保育士や保育業務を全体的に管理するのが仕事です。
各クラスの保育内容を把握し、現場の人事を臨機応変に指示する役割があります。
書類作成や、勤務表の製作も主任が行っているところが多いです。
・専門リーダー
定められたキャリアアップ研修の8項目のうち4つ以上を履修し、7年以上の現場経験がある保育士が就くことのできる役職です。
普段の保育業務にプラスして専門的な知識を身につけ、現場に還元していく役割があります。
・分野別リーダー
定められたキャリアアップ研修のうち自分の分野1つ以上を履修し、3年の現場経験がある保育士がつくことのできる役職です。
障がい児保育や保健衛生、保護者支援などの分野に関する知識を身につけ、現場に還元していく役割があります。
・学年リーダー
同学年に複数のクラスがある場合は、数クラスのうちの1人の担任が学年リーダーとして、各学年の保育活動をまとめます。
学年単位で行う保育行事を中心になって進めたり、全体会議での議案提出などの事務作業も仕事の一つです。
・クラスリーダー
受け持ったクラスの保育計画を作成し、子どもたちの保育を行います。
複数担任のクラスの場合はクラスリーダーが一日の保育を率先して行い、他の保育士への指示出しや声掛けを行うのが仕事です。
クラスリーダーは1年間固定の場合もあれば、その日によって変わることもあり園の業務体制によってそれぞれ違いがあります。
まとめ
保育園の役職や役割についてお話ししてきました。
一般職と同じように保育職でも役職が増えたのは、つい最近のことです。せっかく経験やスキルがあるのにも関わらず、役職がつかずに昇給しないことから離職してしまうのは勿体無いですよね。
専門リーダーや分野別リーダーなど、自分がしっかりとキャリアアップを目指せば待遇も良くなり、知識を磨くこともできる役職ができたのは嬉しいことです。
それぞれの役割をしっかりと理解して、キャリアアップを目指していきましょう!