この園に就職して良かった!と思える瞬間は?
皆さんは「子どもと関わる仕事がしたい!」という夢に向かって就職活動を進めていくと思いますが、どのような園で働いてみたいと思いますか?
施設環境を優先したいという人もいれば、人間関係が第一だと考える人もいますね。
重視するポイントは人それぞれですが、働きやすい園とはどのような園なのでしょうか。
今回は保育士歴10年の筆者が実際に、「この園に就職して良かった」と思えた瞬間を紹介します。
「ありがとう」を伝え合える
筆者の働く園では、「ありがとう」の言葉を大切にしています。
クラスの手伝いに入ってくれた保育者に向けて、園内を掃除している清掃員、事務手続きしてくれる事務員に対してなど、それぞれの立場で園を支えていることに感謝し「ありがとう」を伝えています。
職員間以外にも、子どもに対して感謝の思いを伝えることを大切にしています。
「荷物を運ぶのを手伝ってくれてありがとう」などと感謝の気持ちを直接伝えることで、「認めてもらえた」という気持ちで満たされ、自己肯定感を高めることにも繋がることでしょう。
お礼を言うということは当たり前だと思うかもしれませんが、相手を尊重する気持ちがないとなかなか言葉にすることができません。
職員間でも子どもたちにも自然に「ありがとう」という言葉が伝え合える環境はとても素敵ですね。
子どもの成長を一緒に喜べる
筆者が1年目で、0歳児クラスを担任していた時の出来事です。
ハイハイをしていた子がつかまり立ちを始めたり、離乳食から普通食になったりと、0歳児クラスでは子どもたちの発達が著しいので、常に職員間で情報共有をするようにしていました。
入職当初、ベテランの先生同士がテキパキと声をかけあって保育を進めていく姿に気後れしてしまい、1日の生活の流れをこなすことで精一杯でした。
そんな日々が続き、少しずつ仕事に慣れてきた頃、つかまり立ちをしていたAちゃんがいつのまにか手を離して立っていました。
その瞬間をクラス担任全員で見ていて、「Aちゃん立てたね~!」と全員で拍手喝采。
Aちゃんもとても嬉しそうに満面の笑みを浮かべていました。
この瞬間に、みんなで子どもの成長を喜べる環境っていいなと心の底から感じました。
その頃から先輩保育士とも打ち解けていき、子どもの成長を声に出して一緒に喜ぶことが増えていきました。
行事の達成感を感じる
運動会や夏祭りなど、園では季節ごとに様々な行事が予定されていますよね。
筆者の園で特に力を入れているのは、発表会。
発表会の時期が近づくと、曲決め、ダンスの振り付け、衣装や小道具の製作までクラス担任がすべて進めなくてはなりません。
初めは、子どもたちに上手く指導できないもどかしさや準備物の多さから不安で押しつぶされそうになりましたが、いざ終わってみるとなにより子どもたちと一緒に作り上げることができた達成感を強く感じて嬉しくなりました。
「大変だったけれどこの園で頑張ってよかった」と達成感を感じ今後への活力となりました。
意見交換ができる
保育の経験年数も得意不得意も違う保育士が集まる中で、保育の方向性を合わせることは決して簡単なことではありません。
ベテランの先生は今までの保育経験もあるので、「今までのやり方はこうだ」と例年通りのやり方を提案することもありますよね。
しかし、筆者の働く園では経験年数に関係なく、行事や製作のアイデアがあれば意見交換し、実際に良いと思ったアイデアを取り入れています。
もちろん実際に取り入れてみて、「ここはもっとこうしたほうが良かった」と課題が見えてくることもありますが、より良い保育を目指すためにも大切な経験になると思います。
普段から年齢に関係なく、意見交換できる環境が整っていることは良好な人間関係を築くことのできる大きなメリットといえるでしょう。
まとめ
保育は人との繋がりが大切なお仕事です。
子どもたちだけでなく、職員間の関わりや保護者とのやりとりを積極的にして、他者への感謝の気持ちを持つことで働きやすいと思えるような環境を整えることに繋がります。
相手を尊重する気持ちを大切にして、理想の園を探していきましょう。