子どもの「なんで?」を大切にする関わり方

保育の現場では、子どもたちから「なんで?」「どうして?」という言葉がたくさん聞こえてきます。
空の色や鳥の動き、友だちの行動など、何気ない日常の中で生まれるこの「なんで?」は、自分の周りにあるものを理解しようとする大切なサインです。
保育学生さんの中には、「どう答えたらいいのかな」「うまく説明できない」と戸惑う方もいるかもしれません。
しかし、必ずしも正しい答えを返すことが大切なのではありません。
今回は子どもの「なんで?」に寄り添いながら関わるためのコツを、保育学生さんの目線でわかりやすくお伝えしていきます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
「なんで?」は学びのはじまり
子どもの「なんで?」は、好奇心が動いた瞬間に生まれる言葉です。
自分が気づいたことを言葉にし、「知りたい」「確かめたい」という思いを伝えています。
この気持ちを受け止めてもらえる経験は、考えることの楽しさや、自分の思いを伝える喜びへとつながります。
一方で、忙しさから聞き流されたり、「後でね」と繰り返されたりすると、問いかける気持ちが少しずつ小さくなってしまうこともあります。
だからこそ、保育者の関わり方がとても大切なのです。
・すぐに答えを出そうとしなくて大丈夫
「なんで?」と聞かれると、つい「正しい答えを返さなきゃ!」と思ってしまいますよね。
ですが、保育の場面では、必ずしも正しい答えを教えることが大切なのではありません。
分からないときは、「どうしてだと思う?」「〇〇ちゃんはどう思う?」と問い返してみましょう。
子ども自身が考える時間を持つことで、思考はぐんと広がっていきます。
実習中でも、「一緒に考えようか」と寄り添う姿勢を大切にしたいですね。
子どもの「なんで?」とどう関わる?
・子どもの言葉をそのまま受け止める
子どもが話した内容に対して、すぐに否定したり、正そうとしたりしないことも大切なポイントです。
「そう思ったんだね」「そう見えたんだね」と、まずは子どもの言葉をそのまま受け止めてみましょう。
たとえ大人の考えと違っていても、その子なりの感じ方や考えがあります。
受け止めてもらえた経験は、「話していいんだ」「聞いてもらえた」という安心感につながります。
・一緒に見て、感じて共感する
「なんで?」が生まれた場面を、もう一度一緒に見てみるのもおすすめです。
虫を見ていたなら近くで観察し、空を見ていたなら一緒に空を見上げてみましょう。
「ほんとだね」「よく気づいたね」と共感するだけでも、子どもの気持ちは満たされます。
答えを言葉で説明するよりも、体験を共有することが学びにつながる場面も多いのです。
・子どもたちに問いかけて会話を広げる
「なんで?」に対して、「どうしてだと思う?」といった声かけをすると、会話が自然と広がっていきます。
正解を求めるのではなく、考えを膨らませることで子どもたちの想像力や考える力が育っていきます。
保育者は答えを教える役割ではなく、子どもの思考を支える存在であることを意識してみましょう。
・忙しいときの関わり方
保育の現場では、すべての「なんで?」にじっくり向き合えない場面もあります。
そんなときは、「いいところに気づいたね」「後で一緒に見てみよう!」と一言伝えるだけでも違います。
その場ですぐに対応できなくても、その気づきを大切にしている姿勢を見せることがポイントです。
・実習で意識したい学生の視点
保育学生さんは、子どもたちからの「なんで?」に対し、現役の先生たちがどのように関わっているかに注目してみましょう。
子どもたちの言動や表情など、小さな変化を観察することが学びにつながります。
実習記録には、実際のやり取りの言葉を書き留めておくのもおすすめです。
まとめ
ここまで、子どもの「なんで?」を大切にする関わり方のコツについてお話ししてきました。
子どもの「なんで?」は、学びと成長の入り口です。
大切なのは、正しい答えを返すことよりも、子どもの気持ちに寄り添い、一緒に考える姿勢を持つこと。
受け止めてもらえた経験は、子どもの「もっと知りたい」という気持ちを育てていきます。
保育学生さんも、完璧な答えを目指す必要はありません。
子どもと同じ目線で「なんで?」を楽しむことで、その関わりが子どもの視野を大きく広げてくれるはずです。



