履歴書・自己PRの書き方「子どもへの思い」をどう伝える?

就活が始まると、多くの保育学生さんが悩むのが履歴書の志望動機や自己PRの書き方です。
「子どもが好きだから保育士になりたい」という気持ちはとても大切な原点ではありますが、いざ文章にしようとすると、どのように表現すれば良いのか悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、保育学生さんが自分の思いを「あなたらしい言葉」で園に伝えられるよう、書き方のポイントを紹介していきます。
実習での気づきや授業で学んだことを、どのように文章にまとめればいいのか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「子どもが好き」だけでは伝わりにくい理由
履歴書を見る園の先生たちは、何十人、何百人もの学生の文章を読んだ経験があります。
その中で「子どもが好きです」という言葉は、実はとてもよく目にするフレーズ。
もちろん大切な気持ちではありますが、それだけだと他の学生と差がつきにくく、あなたらしさが伝わりにくくなってしまいます。
大事なのは、「なぜ好きなのか?」「どんな場面でそう感じたのか?」という理由やエピソードを添えることです。
それだけで文章にあなた自身の経験や人柄が出て、読み手の印象はぐっと変わります。
思いを伝えるには“エピソード”が鍵
自分の気持ちを言語化することが苦手でも、実習で経験した具体的な場面を思い出すと書きやすくなります。
たとえば…
「登園時に泣いていた子が、名前を呼ぶと少し笑ってくれた」
「製作活動で困っていた子に寄り添ったら、できた!と嬉しそうに製作物を見せてくれた」
「友だちとケンカした子の気持ちの整理を一緒にして、落ち着く瞬間に立ち会えた」
など、こうした小さな瞬間こそ、あなたの保育観につながる大切な材料です。
文章としては、そのときの場面や子どもの様子、あなたが感じたこと、そこから気づいたこと学んだことを意識すると、自然と読み手に伝わる温かい文章になります。
志望動機の書き方のポイントは「園とのつながり」
志望動機を書くときに意識したいのは、「あなたの思い」+「その園を選ぶ理由」の2つをセットで書くことです。
ただ、どの園でも当てはまる志望理由ではなく、その園だからこそ働きたいと感じた理由を添えることで、先生方にもあなたの気持ちが響きやすくなります。
書くときの流れとしては、次のように整理すると書きやすく、読み手にもすっと入っていきます。
1.自分が大切にしている保育観
2.実習や学びから感じたこと
3.なぜその園の保育・教育方針に惹かれたのか
4.どんな保育士になりたいか
自分の経験と園の保育・教育方針をつなげると、あなたらしさがしっかり伝わる志望動機になります。
自己PRを書くときに意識したい3つの大きなポイント
・ 強みを無理に作らなくても良い
自己PRは、特別な経験や派手なエピソードがなくても大丈夫です。
なぜなら、保育の現場では「気づく力」「寄り添う姿勢」「コツコツ続ける力」など、日常的な小さな力こそが大切だからです。
・保育にどのように活かせるかを書く
ただ強みだけを書くのではなく、保育の仕事と結びつけることで説得力が出ます。
「聞き上手」 → 子どもの気持ちをしっかり受け止める力につながる
「丁寧に作業する」 → 製作準備や環境づくりで役立つ
「明るい性格」 → 子どもが安心できる雰囲気をつくれる
・実習での具体例をふくめる
強みを裏付ける具体的なエピソードがあると、相手に伝わりやすくなります。
保育観に触れた瞬間や、子どもと関わる中で工夫したことなど、小さな出来事でも十分PRになりますよ。
まとめ
履歴書や自己PRで「子どもへの思い」をどう伝えるかについてお話ししてきました。
これらの文章は、あなたの保育に対する姿勢や考え方を先生方に届ける大切なツールです。
「子どもが好き」という気持ちはとても大切ですが、その思いがどのように育ってきたのか、実習での経験からどんなことを感じたのか、そこから生まれた保育観を丁寧に言葉にしていくことで、あなたらしさがより深く伝わります。
実習でのエピソードを振り返りながら、自分の思いを少しずつ言葉にしていくことは、保育者としての第一歩でもあります。
焦らず、自分のペースでじっくりと書いてみてくださいね。



