ネガティブな声かけを、ポジティブに変えてみよう!
保育の現場では、子どもたちの行動に対して瞬時に反応し、声をかける場面がたくさんありますよね。
そんな中で、つい感情的になってしまったり、止めることに意識が向きすぎて「ダメ!」「やめて!」と言ってしまったりすることも。
気づかないうちに、ネガティブな言葉を使ってしまうことがあります。
でも、声かけひとつで、子どもの気持ちや行動は大きく変わります。
ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変えることで、子どもの意欲や自己肯定感が育ち、信頼関係も深まっていきます。
今回は、そんな「声かけの工夫」について、よくある場面を例に挙げながらご紹介します。
明日から使えるヒントが見つかるかもしれません!
保育でつい使ってしまうネガティブな声掛けを、ポジティブに変換!
◆「ダメ!」→「○○しようね」
子どもがルールに反する行動をしたとき、思わず「ダメ!」と口にしてしまいがちですが、どうしてほしいかを具体的に伝えることで理解が深まります。
例)
×「おもちゃを投げたらダメ!」
〇「おもちゃは手で大切に使おうね」
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◆ 「早くして!」→「あと○分で出発するよ」
時間に追われると、つい焦りから強い言葉が出てしまいますが、子どもに見通しを持たせる声かけが有効です。
例)
×「早く靴履いて!」
〇「あと3分でお外に行くよ。一緒に頑張ろうね」
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◆ 「うるさい!」→「少し声を小さくしてくれる?」
声のボリュームが大きくなったときも、感情をぶつけるのではなく、どうしてほしいかを冷静に伝えるのがポイントです。
例)
×「〇〇くん、うるさいよ!」
〇「お部屋では小さな声でお話ししようね」
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◆ 「こぼさないで!」→「ゆっくり運べば大丈夫だよ」
失敗を恐れさせるよりも、成功をイメージできる声かけが、子どもに安心感を与えます。
例)
×「こぼさないでね!」
〇「両手でゆっくり運べば大丈夫だよ」
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◆「何回言ったらわかるの!」→「どうしたらできるか一緒に考えようか」
何度注意しても改善されないと、ついイライラしてしまいますが、共感しながら解決策を一緒に考える姿勢が大切です。
例)
×「またお片づけしてないじゃない!」
〇「どうしたらお片づけがうまくいくか、一緒に考えようか」
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◆「そんなことしたら嫌われるよ」→「お友だちがびっくりしちゃうかもね」
子ども同士のトラブルでは、人間関係への不安をあおるのではなく、相手の気持ちに目を向けられる声かけを心がけましょう。
例)
×「叩いたら嫌われるよ」
〇「叩かれたら、お友だちびっくりして悲しくなっちゃうかもね」
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◆ 「いい加減にしなさい!」→「今は〇〇する時間だよ」
気持ちの切り替えが難しい子には、感情的な言葉ではなく、今何をすべきかを明確に伝えましょう。
例)
×「ふざけないで!いい加減にして!」
〇「今はお昼ごはんの時間だよ。ごはんを食べてから遊ぼうね」
まとめ
こまで、ネガティブな声かけをポジティブな声かけに変換する方法をご紹介してきました。
上記のように、「禁止」や「命令」の言葉ではなく、「どうしてほしいか」「どうすればいいか」を具体的に伝えることで、子どもにもより伝わりやすくなります。
また、子どもの気持ちに寄り添い、「共感」や「安心感」を与える声かけを心がけることで、信頼関係も自然と深まっていきます。
日々のちょっとした声かけを少し工夫するだけで、子どもたちの反応が変わり、保育の時間もより豊かなものになります。
一人ひとりに合った伝え方を模索しながら、ポジティブな声かけを意識していけると良いですね。